Web広告の種類一覧と特徴を比較|自社に最適な広告の選び方ガイド

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カテゴリ: 広告

著者: 与謝秀作

Web広告の種類

「Web広告を始めたいけど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」──そんな悩みを抱えるマーケティング担当者や経営者の方は少なくありません。リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、動画広告など、Web広告にはさまざまな種類があり、それぞれ得意とする役割が異なります。

本記事では、Web広告の主要な種類を網羅的に取り上げ、特徴・費用感・向いている目的を比較しながら解説します。「自社の目的に合った広告はどれか」を判断するための基準もお伝えしますので、Web広告選びの参考にしてください。

Web広告とは?まず押さえたい基本知識

Web広告とは、インターネット上のさまざまな媒体に掲載される広告の総称です。「インターネット広告」「デジタル広告」「オンライン広告」とも呼ばれ、検索エンジン、Webサイト、SNS、動画プラットフォーム、メールなど、掲載先は多岐にわたります。

電通の調査によると、日本のインターネット広告費は2024年に約3.6兆円に達し、テレビ広告費を大きく上回っています。企業規模を問わず、Web広告はマーケティング戦略の中核を担う存在となっています。

Web広告がこれほど普及している理由は、ターゲティングの精度が高いこと、少額から始められること、効果をリアルタイムに測定できること、そしてデータに基づいた改善を繰り返せることにあります。テレビや新聞などのマス広告と異なり、「誰に」「いつ」「どこで」広告を見せるかを細かくコントロールできる点が最大の強みです。

Web広告の種類一覧|主要8タイプを解説

ここからは、Web広告の主要な種類を一つずつ解説していきます。それぞれの仕組み、費用の目安、向いている目的を把握して、自社に合った広告選びに役立ててください。

① リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告は、GoogleやYahoo!の検索結果ページの上部・下部に表示されるテキスト形式の広告です。ユーザーが検索したキーワードに連動して広告が表示されるため、「今まさに商品やサービスを探している人」にアプローチできるのが最大の特徴です。

課金方式はクリック課金(CPC)で、広告がクリックされたときにのみ費用が発生します。クリック単価は業界によって異なりますが、50〜3,000円程度が相場です。購買意欲の高いユーザーに直接リーチできるため、コンバージョン率が高く、Web広告初心者が最初に取り組む広告としても適しています。

② ディスプレイ広告(バナー広告)

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に表示される画像・動画形式の広告です。Googleディスプレイネットワーク(GDN)やYahoo!ディスプレイ広告(YDA)を通じて、数百万のWebサイトやアプリに広告を配信できます。

リスティング広告が「検索している人」にアプローチするのに対し、ディスプレイ広告は「まだ検索していない潜在層」に認知を広げることが得意です。ビジュアルで訴求できるため、ブランドの世界観を伝えたい場合や、新商品の認知拡大に効果を発揮します。課金方式はクリック課金(CPC)のほか、インプレッション課金(CPM:1,000回表示あたりの費用)も選択可能です。

③ SNS広告

SNS広告は、Facebook(Meta)、Instagram、X(旧Twitter)、LINE、TikTokなどのSNSプラットフォーム上に配信する広告です。各SNSが保有するユーザーデータ(年齢、性別、興味関心、行動履歴など)を活用した精度の高いターゲティングが可能で、「どんな人に届けるか」を非常に細かく指定できます。

SNS広告は通常の投稿に溶け込む形で表示されるため、ユーザーに受け入れられやすいのが特徴です。BtoCの商材はもちろん、近年はFacebookやLinkedInを活用したBtoB向けのSNS広告も増えています。各プラットフォームの特性を理解して媒体を選ぶことが成果につながります。

④ 動画広告

動画広告は、YouTubeやTikTok、SNSのフィード内などに配信される動画形式の広告です。YouTubeのインストリーム広告(動画の再生前後や途中に流れる広告)が代表的で、映像・音声・テキストを組み合わせた訴求力の高い表現が可能です。

テキストや画像だけでは伝えにくい商品の使用感、サービスの魅力、ブランドストーリーを効果的に伝えられます。視聴課金(CPV:動画が一定時間以上再生された場合に課金)方式が一般的で、スキップされた場合は費用が発生しないため、費用対効果を管理しやすい仕組みです。

⑤ リターゲティング広告(リマーケティング広告)

リターゲティング広告は、自社サイトを訪問したことがあるユーザーに対して、他のサイトやSNSで再度広告を表示する手法です。「一度興味を持ったが購入に至らなかったユーザー」に再アプローチできるため、コンバージョン率が高い傾向にあります。

たとえば、ECサイトで商品をカートに入れたまま離脱したユーザーに、その商品の広告を別のサイトで表示するといった使い方が一般的です。ただし、同じ広告を何度も表示しすぎるとユーザーに不快感を与えるため、表示頻度の制限(フリークエンシーキャップ)を適切に設定することが重要です。

⑥ アフィリエイト広告(成果報酬型広告)

アフィリエイト広告は、ブログやメディアサイトの運営者(アフィリエイター)に自社の商品・サービスを紹介してもらい、成果(購入・申し込み・資料請求など)が発生した場合にのみ報酬を支払う広告手法です。ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)を通じて、多数のアフィリエイターに広告を配信します。

成果が発生しなければ費用がかからないため、費用対効果が計算しやすいのが大きなメリットです。一方で、自社のブランドイメージに合わない訴求をされるリスクもあるため、掲載先の品質管理や広告表現のガイドライン策定が欠かせません。

⑦ 記事広告(タイアップ広告)

記事広告は、Webメディアの編集部と協力して作成する、記事形式の広告コンテンツです。メディアの通常コンテンツと同様のフォーマットで掲載されるため、読者に自然な形で商品やサービスの魅力を伝えられます。

信頼性の高いメディアに掲載されることで、自社の信頼度も向上する効果が期待できます。ただし、制作費と掲載費を合わせると1本あたり50万〜300万円程度のコストがかかるケースが多く、他のWeb広告と比べて初期投資は大きくなります。ブランディングや高単価商材のリード獲得に向いている広告手法です。

⑧ メール広告

メール広告は、メールマガジンやニュースレター内に広告を掲載する手法です。自社の顧客リストに配信するメールマーケティングとは異なり、他社が保有するメール配信リストに広告を出稿します。BtoB商材では業界専門メディアのメルマガ広告が特に効果的で、ターゲット層にダイレクトにリーチできます。

配信先のリストの質がそのまま広告効果に直結するため、媒体選びが成否を分けます。クリック率の目安は1〜5%程度で、ディスプレイ広告より高い傾向にあるのが特徴です。

Web広告の種類別比較|目的・費用・難易度で整理

ここまで紹介した8種類のWeb広告を、主要な観点で比較してみましょう。

リスティング広告は即効性とコンバージョン獲得に優れ、月額数万円から始められるため、初めてのWeb広告に最適です。ディスプレイ広告は認知拡大に強く、幅広いユーザーにリーチしたい場合に適しています。SNS広告はターゲティング精度が高く、BtoC商材の認知からコンバージョンまで幅広く活用できます。動画広告はブランディングや商品理解の促進に効果的ですが、クリエイティブの制作コストがかかります。

リターゲティング広告はコンバージョン率が高いものの、新規ユーザーの獲得には不向きです。アフィリエイト広告は成果報酬型のため低リスクで始められますが、掲載先の管理に手間がかかります。記事広告は信頼性の高い訴求が可能ですが、費用が高額になりがちです。メール広告はBtoBのリード獲得に強い一方、配信先の質に左右されます。

自社に合ったWeb広告の選び方|3つの判断基準

Web広告の種類がわかったところで、自社に最適な広告を選ぶための判断基準を3つの観点から解説します。

判断基準①:広告の目的で選ぶ

Web広告を出す目的は大きく「認知拡大」「検討促進」「コンバージョン獲得」の3つに分かれます。ブランドや商品の存在を知ってもらいたいなら、ディスプレイ広告・SNS広告・動画広告が適しています。すでに商品を知っているユーザーの購買を後押ししたいなら、リスティング広告やリターゲティング広告が効果的です。まずは「今の課題は何か」を明確にすることが、最適な広告選びの第一歩です。

判断基準②:予算規模で選ぶ

予算が限られている場合は、少額から始められてコンバージョンに直結しやすいリスティング広告がおすすめです。月額10〜30万円の予算があれば十分にテスト運用が可能です。予算に余裕が出てきたら、ディスプレイ広告やSNS広告で認知を拡大し、リターゲティング広告で取りこぼしを回収する組み合わせが効果的です。記事広告や大規模な動画広告は、ある程度の予算を確保できる段階で検討するとよいでしょう。

判断基準③:ターゲット層で選ぶ

自社のターゲットがどこにいるかも、広告選びの重要な基準です。検索エンジンで情報を探すユーザーにはリスティング広告、Instagramで情報収集する若年層にはInstagram広告、ビジネスパーソンにはFacebook広告やLinkedIn広告、主婦層やシニア層にはLINE広告やYahoo!ディスプレイ広告が効果的です。ターゲットの行動パターンを理解し、接点の多い媒体に広告を出すことで、限られた予算でも高い効果を得られます。

Web広告で成果を出すための3つのポイント

Web広告の種類を選んだ後、実際に成果を出すために押さえておきたいポイントを解説します。

複数の広告を組み合わせて運用する

1種類の広告だけに頼るのではなく、複数の広告を組み合わせることで相乗効果を生み出せます。たとえば、SNS広告やディスプレイ広告で認知を獲得し、リスティング広告でコンバージョンを獲得し、リターゲティング広告で離脱ユーザーを追いかけるという流れを作ることで、ユーザーの購買プロセス全体をカバーできます。これを「フルファネル戦略」と呼び、Web広告の効果を最大化する基本的な考え方です。

効果測定の仕組みを整える

Web広告の強みは効果を数値で測定できることですが、その前提として計測環境の整備が不可欠です。Googleアナリティクスやコンバージョンタグの設置はもちろん、広告経由の売上やLTV(顧客生涯価値)まで追跡できる仕組みを作ることで、本当に費用対効果の高い広告チャネルを見極められます。複数の広告を横断的に比較・分析するには、マーケティングダッシュボードの活用も有効です。

小さく始めてデータで最適化する

Web広告は「最初から完璧を目指す」のではなく、「小さく始めてデータを見ながら改善する」アプローチが成功の鍵です。まずは少額でテスト配信を行い、どのキーワード、どのクリエイティブ、どのターゲティングが効果的かを検証します。データに基づいて予算配分を最適化していくことで、無駄な広告費を抑えながら成果を伸ばすことが可能です。

まとめ

Web広告には多くの種類がありますが、それぞれに得意な役割と向いている場面があります。リスティング広告は即効性のあるコンバージョン獲得に、ディスプレイ広告やSNS広告は認知拡大に、動画広告はブランディングに、リターゲティング広告は離脱ユーザーの回収に強みを発揮します。

大切なのは、自社の目的・予算・ターゲットに合った広告を選び、データに基づいて継続的に最適化していくことです。まずは1〜2種類から始めて、成果が見えてきたら徐々に広告チャネルを拡大していくのが失敗の少ない進め方です。

Web広告の運用や最適な広告ミックスの設計にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。貴社の目的と予算に合わせた最適な広告戦略をご提案いたします。

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