在職証明書のもらい方|在籍・職歴証明書との違いと発行依頼の文例

在職証明書は、勤務先が在籍状況や勤務期間などを証明する書類です。必要になったら、まず提出先の指定様式と必要項目を確認し、現在または以前の勤務先の人事・総務へ発行を依頼します。
在籍証明書、勤務証明書、職歴証明書など、似た名前で案内されることもあります。名称だけで用意する書類を決めず、「誰が、どの期間の、何を証明する必要があるか」を確認しましょう。この記事では、転職に関わる証明書の依頼と受け取り後の確認を扱います。
在職証明書・在籍証明書・職歴証明書の違い
名称 | 確認する内容の目安 | 提出先に聞くこと |
|---|---|---|
在職証明書・在籍証明書 | 在籍の事実、勤務期間、雇用形態など | 現在の在籍か、過去の勤務実績か |
職歴証明書 | 勤務期間に加え、職種や具体的な業務など | どの職歴をどの詳しさで証明するか |
就労証明書・勤務証明書 | 就労状況や勤務時間など | 手続きごとの指定項目と様式 |
退職証明書 | 退職した場合の、本人が請求する事項 | 退職の事実や期間など何が必要か |
この区分は読み分けの目安です。発行元・提出先によって呼び方や記載内容が異なります。たとえば伊賀市は、過去に同市で勤務して退職した人に「在職証明書」を発行し、指定様式の名称が違う場合の依頼方法も案内しています。民間企業共通の手順ではありませんが、名前だけで現在・過去を判断できない例です。伊賀市の発行案内
退職時の法定の証明については、退職証明書の記載事項・発行依頼の方法で詳しく確認できます。この記事では在職・職歴の証明を依頼する流れに絞ります。
発行を頼む前に確認する6項目
提出先のメールや案内に書かれている項目を、発行依頼に使えるよう整理します。「在職証明書を1通ください」だけでは、必要な内容が不足することがあります。
- 指定様式:提出先の書式が必須か、勤務先の様式でもよいか。
- 証明事項:在籍の事実、期間、業務、雇用形態、勤務時間など何が必要か。
- 基準日:いつ時点の在籍を証明するか、発行日の条件はあるか。
- 部数・形式:原本、写し、PDFのどれを何部提出するか。
- 発行者:事業主や人事担当など、誰の証明が必要か。署名・押印の指定はあるか。
- 締切・受取方法:提出期限、郵送・窓口・電子交付などの方法。
勤務先に伝える前に指定様式を取得し、記入上の注意も添えます。証明書に不要な年収や私生活の情報を、自分から追加して依頼する必要はありません。
在職証明書のもらい方:依頼から提出まで
1. 発行窓口を確認する
現在の勤務先なら、人事・総務、社内の申請システム、直属の担当者などに窓口を確認します。以前の勤務先なら、退職手続きで使った人事窓口や会社の正式な問い合わせ先を使いましょう。
職務を一緒にした元同僚に、会社の証明として署名してもらえるとは限りません。勤務先として証明する権限のある部署・担当者へ依頼します。
2. 必要項目と期限を伝えて依頼する
氏名、在籍時の所属、勤務期間、必要事項、用途、提出期限、受け取り希望をまとめます。退職後に氏名や住所が変わった場合は、照合に必要な変更前の情報も、会社が指定する安全な方法で伝えてください。
用途を聞かれたら、実際の目的を伝えます。提出先の名称まで必要なのか迷う場合は、発行のために必要な範囲を相談してください。目的を別の手続きだと偽る方法は避けます。
3. 発行予定と受取方法を確認する
すべての会社に共通する「即日」「3営業日」といった発行期間はありません。記録照合や決裁、郵送の有無によって変わるので、提出期限とは別に、発行予定日を確認しましょう。
伊賀市の案内では、同市の退職者向けの発行に通常1〜2週間程度を要し、状況によってさらに時間がかかるとされています。これは同市の運用例で、ほかの勤務先へそのまま当てはめる数字ではありません。発行期間の案内
4. 受け取った証明書を点検する
氏名、勤務期間、雇用形態、必要な業務内容、証明の基準日、発行者の記載を確認します。転職先が指定した条件を満たしているか、項目ごとに照合してください。
記載ミスがあれば、自分で日付や業務内容を修正して提出せず、発行元に訂正や再発行を依頼します。提出する原本と自分用の控えも区別しましょう。
5. 指定された経路で提出し、控えを保管する
原本の郵送か、採用システムへのPDF提出かなど、提出先の指定に従います。住所や生年月日が含まれる書類を、誤った宛先や公開共有リンクへ送らないように確認してください。
提出日、受領連絡、追加依頼があった場合の内容を記録します。関連書類全体の管理には、転職の必要書類チェックリストも利用できます。
人事・総務への発行依頼メールの文例
以下は架空の文例です。現在の勤務先向けと、以前の勤務先向けで、照合に必要な情報を変えます。
現在の勤務先へ依頼する場合
件名:在職証明書の発行依頼(所属・氏名)
「人事ご担当者様。〇〇部の〇〇です。〇〇の手続きに必要なため、在職証明書の発行をお願いしたくご連絡しました。指定様式を添付しています。必要な証明事項は在籍の事実、入社日、雇用形態です。提出期限は〇月〇日で、原本1部の提出が必要と案内されています。発行予定日と受取方法をご教示いただけますでしょうか。追加で必要な申請がございましたらお知らせください。」
以前の勤務先へ依頼する場合
件名:勤務期間・業務に関する証明書の発行依頼(氏名)
「人事ご担当者様。〇年〇月から〇年〇月まで〇〇部に在籍しておりました〇〇です。転職先で勤務実績を確認するため、指定様式による証明書の発行をお願いしたくご連絡しました。証明が必要なのは在職期間、雇用形態、担当業務です。提出期限は〇月〇日です。発行の可否、予定日、本人確認や受け取りに必要な手続きを教えていただけますでしょうか。」
実際の用途、指定項目、原本・PDFの条件に合わせて直してください。本人確認資料が必要な場合も、初回メールに先回りして添付せず、正規の提出方法を確認します。
在職証明書・職歴証明書の記載例
次は、発行元と内容を確認するための架空の記載例です。本人がこの表を作るだけで、勤務先の証明として提出できる完成書類になるわけではありません。
項目 | 架空の記載例 | 確認点 |
|---|---|---|
氏名 | 山田太郎 | 登録名・変更前氏名との照合 |
勤務先 | 株式会社〇〇 | 正式名称と証明する事業所 |
勤務期間 | 2023年4月1日〜現在 | 現在の基準日、退職済みなら終了日 |
雇用形態 | 正社員 | 契約変更があれば期間を分ける必要があるか |
業務内容 | 法人顧客へのサービス提案・導入支援 | 必要な具体性で、実際の業務を記載 |
証明日・発行者 | 発行日と、権限のある担当者等 | 提出先の署名・押印などの指定 |
職歴を詳しく証明する書類では、勤務時間や担当業務まで指定されることがあります。公的な例として、千葉市の職歴証明書様式にも勤務期間・勤務形態・職務内容などの欄があります。これは同市の採用手続き用の様式で、どの転職先でも同じ項目が必須という意味ではありません。千葉市の職歴証明書様式
複数の部署や雇用形態を経験している場合は、単に全期間をまとめるのか、区分して証明するのかを提出先へ確認してください。
発行してもらえない・締切に間に合わない場合
まず、求められている証明を確認する
在職中の証明、過去の業務証明、退職時の証明を混同しないようにします。労働基準法22条に基づく退職時の証明では、本人が請求する使用期間などについて、遅滞なく交付する義務があり、請求していない事項は記載しない扱いです。このルールを、すべての在職証明書や提出先独自の様式へ一律に当てはめることはできません。厚生労働省の退職時の証明に関するQ&A
提出先へ不足内容と入手見込みを伝える
相談文例:「勤務先に証明書を依頼しておりますが、提出期限までの発行が難しい見込みです。現在の発行予定日は〇月〇日です。期限の調整、勤務先の別様式、または必要事項を確認できる代替資料について、対応方法をご相談できますでしょうか。」
延長や代替が認められると決めつけず、提出先の返答を確認します。源泉徴収票や雇用契約書があっても、在籍状況や詳しい職務内容のすべてを証明できるとは限りません。
勤務先が廃業した・古い記録がない場合
残っている資料と、証明できない項目を整理して提出先へ相談します。確認できる範囲が狭くても、事実と異なる証明書を自作したり、別人の署名を使ったりしてはいけません。
よくある質問
在職証明書を自分で書いてよいですか?
会社から本人記入を求められた欄は、事実を記入できます。ただし、証明者欄や会社印まで本人が用意するものではありません。勤務先の確認・証明の手順を経て提出します。
会社印は必ず必要ですか?
提出先の指定様式と発行元の手順を確認してください。すべての用途に一律の押印条件があるわけではないため、電子交付が認められるかも併せて聞きます。
転職先が求める職歴証明書と職務経歴書は同じですか?
職務経歴書は本人が経験を説明する応募書類です。勤務先が証明する職歴証明書とは作成者・役割が異なります。提出先が指定する書類名と必要事項を確かめてください。
在職証明書をスムーズにもらうには、提出先の要件を確認してから、発行元へ必要事項と期限をまとめて頼むことが大切です。書類名だけで進めず、証明する期間と内容を揃えておきましょう。




