フォーカスグループインタビューとは?90分台本・質問・分析の進め方

フォーカスグループインタビュー(FGI)は、司会者が複数の参加者に共通のテーマを問い、会話や反応を通じて考え方を探る定性調査です。他の参加者の話がきっかけになり、異なる経験や選択理由が表れる点が特徴です。
ただし、少人数の発言を市場全体の割合として扱うことはできません。「なぜそう考えるか」「どの表現に違いが出るか」という仮説を得るために使い、必要に応じてアンケートや行動データで確かめます。
FGI・デプス・アンケートの選び分け
方法 | 向いている問い | 注意点 |
|---|---|---|
FGI | 共通テーマについて異なる見方や反応を比較したい | 発言力の強い人や同調の影響がある |
デプスインタビュー | 個人の経験や意思決定を詳しくたどりたい | 他者との相互作用は観察しにくい |
アンケート | 用意した選択肢の分布を調べたい | 設問と標本設計により解釈できる範囲が変わる |
人前では話しにくい内容や、個別の業務事情を詳しく聞く場合はデプスを検討します。実際に操作できるかを知りたいなら、会話だけでなく利用場面の観察やユーザビリティテストが適することもあります。
調査目的と募集条件を決める
「新商品の評価を知る」だけでなく、「比較時に分からない情報と、その理由を見つける」のように判断へつながる目的を設定します。調査後にどの案を見直すかまで決めておくと、質問を絞れます。
架空の予約サービス調査なら、「過去30日以内に同種のサービスを予約した」「予約時の比較を説明できる」などの条件が考えられます。年齢や属性だけで対象を決めず、テーマに関わる行動・経験を重視します。参加者間の上下関係や既知の関係が発言を妨げないかも確認します。
小規模な運用例として1組4〜6人を想定できますが、適切な人数はテーマ、参加者、時間、進行方法で変わります。別の利用経験を持つ集団が必要なら組を分け、1組の結論を全顧客へ広げないようにします。
90分の進行台本
以下は予約体験を調べるための例です。司会者と記録担当を分け、事前に質問の分かりやすさと時間を試します。
時間 | 内容 | 質問・進行例 |
|---|---|---|
0〜10分 | 目的・記録・話し方の説明 | 正解探しではなく、異なる経験を聞きたいと伝える |
10〜25分 | 最近の利用経験 | 最後に予約したとき、何から調べましたか |
25〜45分 | 比較と困りごと | 迷った場面で、何が分からなかったですか |
45〜65分 | 資料や画面案の確認 | 各自で最初の印象を書いた後、理由を順に聞く |
65〜80分 | 代替案と選び方 | 他の方法を選ぶとすれば、どの条件ですか |
80〜90分 | 補足と終了 | まだ話せていないこと、解釈の確認 |
誘導を避ける質問例
「この画面は便利ですよね」ではなく「この画面を見て、次に何をすると思いましたか」と聞きます。「買いますか」だけではなく「前回、比較してから決めるまでを教えてください」と、実際の行動をたどります。
理由を深掘りするときは、参加者の言葉を使って「そのとき、何が判断材料になりましたか」と尋ねます。司会者が望む答えを補わず、理解できなかった部分を確認します。
同調と発言の偏りを抑える
先に個別に回答を書いてもらい、その後で順番に聞くと、最初の発言に引っ張られる状況を減らせます。発言の多い人には感謝して別の人へ話を振り、「違う経験の方はいますか」と尋ねます。沈黙を賛成と解釈せず、全員一致の結論を無理に作らないようにします。
記録前に目的、録音・録画の有無、利用範囲、閲覧者、保管の扱い、参加や発言を断る方法を説明します。不要な個人情報は集めず、共有用の記録は参加者番号などで整理します。
分析シートで発言と解釈を分ける
項目 | 記入する内容 |
|---|---|
参加者・場面 | 参加者番号、どの質問・資料への反応か |
観察・発言 | 発言の記録と前後の文脈 |
コード・テーマ | 料金の不明点、予約条件などの分類 |
解釈 | 何が起きているという仮説か |
反対例・不足 | 異なる発言、まだ聞けていないこと |
次の確認 | 改善案、追加インタビュー、定量調査など |
調査後は記録を確認し、類似する内容と異なる内容を両方残します。6人中4人が述べたからと「顧客の67%が求めている」とは書けません。発言回数の多さも重要度そのものではありません。どんな条件で困ったかを説明し、実際の改善と追加検証へつなげます。
関連する記事
マーケティングの数値を継続して確認する
媒体ごとの定義と集計期間をそろえたうえで、定期的に数値を見直しましょう。NeX-Rayの対応媒体や分析機能はサービス紹介で確認できます。無料で始める。
参考資料
製品仕様・公式資料は2026年9月28日に確認しました。画面名や利用可能な機能は、アカウントや提供状況によって異なります。




