予実とは?予算・実績・差異の意味と計算例

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カテゴリ: マーケティング予算・KPI
著者: 与謝秀作
予実とは、予算と実績を並べて比較することです。予算は事前に決めた計画、実績は一定のルールで確認した結果を指します。差異は計画との差ですが、プラスなら良い、マイナスなら悪いと一律には判断できません。売上と費用では意味が異なります。
基本式は、差異額=実績−予算、差異率=(実績−予算)÷予算です。売上の達成率や費用の消化率は実績÷予算で求めます。比較前に期間、対象範囲、通貨、税、計上ルールをそろえてください。
売上と費用で読み方を変える
項目 | 予算 | 実績 | 差異額 | 差異率 | 達成率・消化率 |
|---|---|---|---|---|---|
売上 | 1,000万円 | 900万円 | −100万円 | −10% | 売上達成率90% |
対象費用 | 500万円 | 550万円 | +50万円 | +10% | 費用消化率110% |
これは架空の例です。売上は計画未達、費用は計画超過です。ここで扱う売上から対象費用を引いた差額は、計画500万円に対し実績350万円となります。ただし、この差額を会社全体の最終利益と呼ぶには、含めた費用の範囲を確認する必要があります。
差異額・差異率・消化率の違い
指標 | 分かること | 注意点 |
|---|---|---|
差異額 | 金額としていくら違うか | 予算規模が違う部門との比較には補足が必要 |
差異率 | 予算に対する差の大きさ | 予算ゼロでは計算できない |
売上達成率 | 売上目標にどこまで到達したか | 値引きや原価の悪化を含まない |
費用消化率 | 計画費用をどの程度使ったか | 成果の達成や効率とは別 |
費用の消化率100%は、計画どおり使ったという意味です。成果が目標に届いたことではありません。80%なら良いとも限らず、未実施や計上漏れの可能性があります。
予算ゼロと未確定を区別する
予算0円に対して実績2万円なら、差異額は+2万円です。差異率と消化率はゼロで割ることになるため、空欄や「算出不可」と表示します。0%や無限大を通常の達成率として扱わないでください。
また、請求書が届かず実績が分からない状態は、実績0円ではありません。未確定額、確認担当、確定予定日を記録します。未確定を含む表は暫定版と明記し、確定済みだけの比較と混同しないようにします。
原因は数量・単価・時期・範囲に分解する
観測 | 考えられる原因 | 次の確認 |
|---|---|---|
費用が予算を超えた | 単価上昇、追加数量、対象拡大 | 明細、発注、変更承認 |
費用が少ない | 効率化、未実施、請求・計上漏れ | 実施状況と未確定一覧 |
売上が予算を下回った | 数量、単価、受注時期、対象構成 | 商品・顧客別の内訳 |
売上は増えたが差額が減った | 値引き、原価や支援費の増加 | 粗利益と費用範囲 |
数字だけから原因を断定せず、証憑と担当者の説明で確認します。費用を一律に削る前に、目的を達成するために必要な活動かを判断します。
予算・実績・見込みは別の列に置く
予算は承認した計画、実績は確認した結果、見込みは今後の予測です。例えば年間予算1,200万円、3か月実績270万円、残り9か月見込み900万円なら、年間着地見込みは1,170万円になります。1,170万円は実績でも修正済み予算でもありません。
原予算を保全しておくと、当初の仮定がどこで変わったかを振り返れます。正式に予算を変えた場合は、修正予算と承認履歴を別に残します。
最初に用意する小さな予実表
費目または売上項目、対象月、予算、実績、差異額、差異率、原因、次の行動、担当、期限を1行にまとめます。合計の率は合計実績÷合計予算など、元の金額から計算します。行別の率を単純平均すると、規模の違いを反映できません。
定義を理解した後は、初月の締め作業へ進み、数字に根拠と次の行動を付けてください。
予算と施策の状況を継続して管理する
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