アルバイトの有給、シフトが毎月変わると何日?週20時間未満と付与日数の確認

アルバイトのシフトが月によって変わっても、年次有給休暇の対象から外れるわけではありません。「週20時間未満だから有給はない」「勤務日数を決めていないから数えられない」という説明は、有給の条件と分けて確認する必要があります。
この記事は、固定の週何日勤務と言いにくい人が、自分の付与日と計算の根拠を確認するための案内です。2026年10月21日に確認した公的資料に基づき、基本の日数一覧を繰り返すより、変動する勤務表の読み方に絞ります。制度全体は有給休暇の基本ガイドで確認してください。
週20時間は、有給が発生する最低条件ではない
法定の年休は、原則として雇入れから6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤したときに発生します。アルバイト・パートでも同じです。保険の加入判定で聞く勤務時間の数字と、有給の発生条件を混ぜないようにします。
付与日数には、週の所定労働時間が30時間以上か、所定労働日数が何日かという区分があります。週30時間未満で、週4日以下、または週以外の期間で定める年間所定労働日数が216日以下なら比例付与の区分を確認します。週5日以上(週以外の期間で定める場合は年間217日以上)、または週30時間以上なら、原則として一般の労働者と同じ付与日数です。
例えば週3日・各5時間で週15時間、勤続6か月、出勤率の条件を満たす人の初回付与は5日です。20時間未満であることを理由に0日になる例ではありません。会社が法定より有利に定める場合は、その取扱いも確認します。
まず「決まっている日数」と「実績」を分ける
所定労働日とは、契約で働く義務が設定された日です。忙しかった月の実出勤日数だけを見て、毎年その区分になるとは限りません。付与日である基準日に予定される所定労働日数を確認します。
手元の資料 | 確認したいこと |
|---|---|
労働条件通知書・契約書 | 週・月・年の日数、週の時間、目安や最低日数の定め |
基準日までの勤務表・勤怠 | どの期間を実績として計算したか、欠勤等の扱い |
有給の記録 | 基準日、新規付与、使用、繰越を分けた日数 |
契約変更の記録 | 変更日と、次回の付与計算に用いる勤務条件 |
「今月は10日だったから週2日相当」と、月の日数を4で割って丸めるだけの計算は避けます。週で定まるのか、それ以外の期間なのかを先に確認してください。
将来の所定日数を算出しにくい場合
厚生労働省のシフト制の年休に関する案内では、所定日数を定めていなくても年休を申請・取得できることが示されています。日数を算出しにくい場合の方法は次のとおりです。
- 雇入れ6か月後の初回:入社から6か月間の労働日数実績を2倍し、年間所定労働日数とみなして計算できる。
- 雇入れ1年6か月後以降:前年の労働日数実績を年間所定労働日数として計算できる。
- 契約等に「目安の日数」がある場合:実績による付与日数より多くなる場合に限り、その目安を使う方法もある。
これは全員について契約上の日数を無視してよいという意味ではありません。予定を算出できるか、どの方法を使ったかを担当者に確認します。
初回の境目を確かめる架空例
以下は、週30時間未満で将来の所定日数を算出しにくく、継続勤務6か月と出勤率の条件を満たし、実績を2倍する方法を用いる仮定です。会社の上乗せ付与は含みません。
最初の6か月の労働日数実績 | 年間とみなす日数 | 初回付与日数 |
|---|---|---|
60日 | 60×2=120日 | 3日(年間73〜120日の区分) |
61日 | 61×2=122日 | 5日(年間121〜168日の区分) |
日数区分は厚生労働省の比例付与表で確認できます。「週2日くらい」と印象で丸めると、境目を見落とします。欠勤や休業等がある場合は、付与日数に使う実績と出勤率の分母・分子の扱いを分けて確認してください。
シフトの休みと、有給を使った日を区別する
労働義務がない所定休日などに年休を使うことはできません。一方、確定したシフトの労働日も年休を請求できます。「調整して決めたシフトだから有給は一切使えない」という扱いにはできません。
希望を出すときは、「勤務しない希望日」と「残日数を使う年休の申請」を区別して伝えます。例えば「11月12日は単なる休み希望ではなく、年休1日の取得を希望します。勤務表と有給記録への反映方法を教えてください」と伝える形です。日付は説明用の例です。
使用者の時季変更は、事業の正常な運営を妨げる場合に限られます。単に忙しい、代わりがいないという言葉だけで自動的に拒否できるわけではありません。申請記録、シフト表、回答を残し、解決しない場合は労働基準監督署等へ相談します。
日数の確認と、1日分の賃金の確認は別
有給1日を使うと必ず8時間分になるわけではありません。通常の賃金を採る時給制なら、その年休日に定められた所定労働時間に時給を掛けます。例えば時給1,300円・所定5時間でこの方法なら6,500円です。この仮定をすべての勤務先に当てはめないでください。
年休中の賃金は就業規則等で定めた通常の賃金、平均賃金などによります。健康保険の標準報酬月額の30分の1相当額を用いる方法には労使協定が必要です。本人がその日ごとに好きな方法を選ぶ制度ではありません。
担当者に聞く5項目
- 自分の次回基準日と、その時点の継続勤務期間。
- 計算に使った所定日数・週所定時間と根拠資料。
- 実績を使った場合の対象期間と計算結果。
- 新規付与・繰越・使用済みを分けた残日数。
- 希望日の申請方法、勤務表の表示、年休中の賃金計算方法。
勤務条件が変わったときは、新しい日数の計算と、既に付与された残日数を混同せず、別々に説明してもらいましょう。契約書の読み方は労働条件通知書で確認する項目も参考になります。




