退職証明書とは?離職票との違い・記載事項・発行を依頼する方法

退職証明書は、退職した人が請求したときに会社が発行する義務を負う書類です。ハローワークが発行に関与する離職票とは別物で、発行元も用途も違います。
この記事では、退職証明書が必要になる場面と、発行を依頼する具体的な方法を整理します。
労働基準法は、退職した人から請求があった場合、会社は遅滞なく証明書を交付しなければならないと定めています。つまり発行するかどうかは会社の裁量ではなく、請求されたら応じる義務があります。退職から時間が経っていても、一定期間内であれば請求できます。
混同されがちですが、役割がまったく違います。
つまり、失業給付をもらうなら離職票、それ以外の場面で退職を証明するなら退職証明書と覚えてください。離職票の発行タイミングや届かない場合の対処は離職票とは?発行タイミング・退職証明書との違いで解説しています。
記載できるのは、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金、退職の事由(解雇の場合はその理由)の5項目です。ここで重要なのは、本人が請求していない項目を会社が勝手に書くことはできないという点です。
つまり、退職理由を書かれたくなければ、在職期間と業務内容だけを指定して請求できます。転職先に提出する場合、必要な項目だけに絞ったほうが安全です。
退職した人の再就職を妨げることを目的とした記載は禁止されています。具体的には、国籍、信条、社会的身分、労働組合活動に関する事項を書くことはできません。受け取った書類にこうした記載があれば、削除を求められます。
退職時の関係が良くなかった場合でも、発行は法上の義務なので、メールなど記録に残る形で依頼してください。応じてもらえない場合は、労働基準監督署に相談することができます。
退職時に揃える書類の全体像は転職に必要な書類一覧|準備チェックリストで確認できます。
請求できる期間には限りがあります。必要になる見込みがあるなら、退職直後にもらっておくのが確実です。時間が経つほど、会社側の担当者が変わって手間取りになります。
記載項目は本人が請求したものに限られるため、退職理由を除いて発行してもらうことができます。転職先が退職理由の記載を指定している場合は、何の確認のためかを先に聞いてみてください。
退職証明書は退職後の書類です。在職中に在籍を証明したい場合は在職証明書になります。こちらは法上の発行義務があるものではなく、会社の対応次第です。
退職証明書は、請求すれば会社に発行義務が生じる書類です。失業給付に使う離職票とは別物で、転職先への提出や公的手続きで使います。記載されるのは本人が請求した項目だけなので、目的に応じて範囲を絞って依頼してください。
※本記事は一般的な法令の考え方を整理したものです。請求可能な期間や具体的な手続きについては、労働基準監督署や社会保険労務士等の専門家にご確認ください。