複業とは?副業との違い・メリット・始め方を徹底解説【2026年最新】

公開日:

最終更新日:

カテゴリ: 副業

著者: 与謝秀作

複業完全ガイド

「複業って副業と何が違うの?」「複業を始めてみたいけど、何から手をつければいいかわからない」——そんな疑問を持つ方は少なくありません。働き方改革やリモートワークの普及により、複数の仕事を並行して持つ「複業」という働き方が急速に広まっています。

この記事では、複業の定義から副業との違い、メリット・デメリット、そして具体的な始め方まで、これから複業を検討する方に必要な情報を網羅的にお伝えします。

複業とは?基本的な意味と定義

複業とは、文字通り「複数の仕事を本業として持つ」働き方です。「パラレルキャリア」や「パラレルワーク」とも呼ばれ、2018年の働き方改革以降、急速に注目を集めるようになりました。

ポイントは、どの仕事も「本業」として位置づけている点です。メインの仕事とサブの仕事という序列をつけず、すべての仕事にプロフェッショナルとして責任を持って取り組みます。ランサーズの「フリーランス実態調査2021」によると、複業系パラレルワーカーの人口は281万人に達しており、2015年の92万人から約3倍に増加しています。

複業と副業の違いとは?

どちらも読み方は「ふくぎょう」ですが、その中身は大きく異なります。

仕事の位置づけの違い

副業は、メインとなる本業があることが前提で、空き時間を活用してサブの仕事で収入を得る働き方です。一方、複業にはメイン・サブの区別がなく、すべての仕事を本業として同等に扱います。副業が「本業+α」であるのに対し、複業は「本業×複数」というイメージです。

目的の違い

副業の主な目的は「収入を増やすこと」です。お小遣い稼ぎや生活費の補填として始める方が多く見られます。対して複業は、収入だけでなく「スキルアップ」「キャリア形成」「自己実現」といった多面的な目的を持つケースがほとんどです。自分の専門性を活かし、複数のフィールドで成果を出すことで、キャリア全体を主体的にデザインしていく考え方と言えます。

求められるスキル・意識の違い

副業では比較的軽い業務が多く、重い責任を負わないケースもあります。しかし複業では、すべての仕事で高い専門性とプロ意識が求められます。複数のクライアントや組織に対して成果を出し続ける必要があるため、スケジュール管理能力やコミュニケーション力もより高いレベルが必要になります。

兼業・パラレルワークとの違い

似た言葉として「兼業」や「パラレルワーク」もあります。兼業は本業以外のビジネスを掛け持ちする働き方で、複業に近い概念です。パラレルワークは報酬の有無を問わず、仕事と並行してボランティアや研究活動などを行うことも含む、より広い概念です。「スラッシュキャリア」という表現もあり、名刺に複数の肩書きを「/(スラッシュ)」で区切って記載するスタイルを指します。

複業が注目される背景

なぜ今、複業がこれほど注目されているのでしょうか。主に3つの社会的背景があります。

働き方改革と副業解禁の流れ

2018年に厚生労働省がモデル就業規則を改定し、「副業・兼業」に関する規定が盛り込まれました。さらに2022年7月には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が改定され、労働時間管理や健康管理のルールが明確化されています。これを受けて副業を解禁する企業が増加し、複業というはたらき方の土壌が整ってきました。

リモートワークの普及

コロナ禍をきっかけにリモートワークが急速に普及しました。通勤時間がなくなったことで時間の余裕が生まれ、場所に縛られない働き方が当たり前になったことで、複数の仕事を並行して進めやすい環境が整いました。パーソル総合研究所の調査によれば、正社員のテレワーク実施率は2020年の13.2%から2024年には22.6%に増加しています。

キャリア自律の意識の高まり

終身雇用制度への信頼が薄れる中、「一つの会社に依存しないキャリア形成」を志向する人が増えています。AIの進化によって職種やスキルの陳腐化が加速する時代、複数の領域で経験を積むことで、変化に強いキャリアを築けるという認識が広がっています。

複業の4つのメリット

1. 複数の収入源による経済的安定

複業の最も分かりやすいメリットは、複数の収入源を持てることです。一つの仕事だけに収入を依存していると、その仕事を失った場合のダメージは甚大です。複数の収入源を確保することで、経済的なリスクを分散でき、将来の貯蓄や自己投資にも余裕が生まれます。

2. スキルの相乗効果で市場価値が向上

異なるフィールドで得たスキルや知見は、互いに相乗効果を生みます。たとえば、マーケティングの仕事で培った分析力をエンジニアリングの仕事で活かしたり、デザインの感性をビジネスコンサルティングに反映させたりと、一つの仕事だけでは得られない「掛け算のキャリア」を構築できます。これは転職市場や独立時にも大きな武器になります。

3. 多様な人脈の構築

複業を通じて、一つの会社にいるだけでは出会えなかった多様な人々とつながることができます。異なる業界・業種の人脈は、新たなビジネスチャンスの源泉になりますし、異業種のプロフェッショナルとの交流は視野を大きく広げてくれます。

4. キャリアのリスクヘッジ

一つの組織に依存しないキャリアを築くことは、不確実な時代における最大のリスクヘッジです。万が一、一つの仕事が立ち行かなくなっても、他の仕事で生計を維持できます。「いざとなれば別の道もある」という安心感は、日々の仕事に対する心理的な余裕にもつながります。

複業のデメリットと注意点

メリットが多い複業ですが、注意すべき点もあります。事前に理解しておくことで、トラブルを防ぎましょう。

自己管理の負担が大きい

複数の本業を同時に進めるため、スケジュール管理・タスク管理・体調管理の負担が大幅に増えます。無理をして体調を崩したり、どの仕事も中途半端になってしまっては本末転倒です。特に始めたばかりの時期は、受ける仕事の量を慎重にコントロールすることが重要です。

確定申告の必要性

会社員として本業を持ちながら複業をしている場合、年間の複業収入(収入から経費を引いた額)が20万円を超えると確定申告が必要になります。経費の管理や帳簿づけなど、税務面の知識も身につけておく必要があります。最近はクラウド会計ソフトも充実しているので、早い段階から導入しておくと安心です。

就業規則の確認が必須

企業に在籍しながら複業を始める場合は、必ず就業規則を確認しましょう。副業解禁が進んでいるとはいえ、競合他社での業務や情報漏洩のリスクがある仕事を禁止している企業は多く存在します。事前に会社に届け出る必要があるケースもあるため、ルールを把握した上で進めることが大切です。

複業の始め方——5つのステップ

複業を始めてみたいと思ったら、以下のステップで進めてみてください。

ステップ1:自分のスキルと強みを棚卸しする

まずは自分が持っているスキル・経験・知識を洗い出しましょう。本業で培った専門性はもちろん、趣味や過去の経験の中にも複業に活かせる要素は見つかります。「他の人からよく頼られること」「苦にならずに続けられること」を基準に考えると、複業の候補が浮かんできます。

ステップ2:目的を明確にする

「なぜ複業をするのか」を明確にしておくことは非常に重要です。収入増を目指すのか、新しいスキルを習得したいのか、将来の独立に向けた準備なのか。目的が曖昧なまま始めると、忙しいだけで得るものが少ない状況に陥りがちです。

ステップ3:小さく始めてみる

いきなり大きなプロジェクトを複数抱えるのはリスクが高いです。まずは小規模な案件やプロボノ活動から始めて、自分のキャパシティを確認しましょう。クラウドソーシングやスキルシェアのプラットフォームを活用すれば、自分のペースで案件を選びながら複業を試すことができます。

ステップ4:時間管理の仕組みを作る

複業を長く続けるためには、時間管理が生命線です。曜日や時間帯ごとに仕事を分ける、タスク管理ツールを活用する、定期的に稼働時間を振り返るなど、自分なりの管理の仕組みを早い段階で確立しましょう。休息の時間も必ずスケジュールに組み込むことがポイントです。

ステップ5:信頼を積み重ねて拡大する

一つひとつの仕事で確実に成果を出し、信頼を積み重ねていくことが複業成功の鍵です。信頼が蓄積すれば、リピート案件や紹介で仕事が広がり、より自分の理想に近い形で複業をデザインできるようになります。焦らず段階的にスケールしていくことが大切です。

複業に向いている人の特徴

複業がうまくいく人にはいくつかの共通点があります。まず、チャレンジ精神を持ち、新しいことに前向きに取り組める人。次に、自己管理ができる人——タスク管理、時間管理、体調管理をバランスよくこなせることは複業において不可欠なスキルです。そして、学び続ける姿勢がある人。複業では異なる分野の知識を常にアップデートし続ける必要があるため、学習意欲が高い人ほど活躍できます。

逆に、一つのことに集中するのが好きな方や、マルチタスクに強いストレスを感じる方は、まず副業から始めて自分のペースを掴んでから複業へ移行するのがおすすめです。

まとめ:複業は「自分のキャリアを自分でデザインする」働き方

複業は、単なる「仕事の掛け持ち」ではありません。複数の本業を持つことで、収入の安定、スキルの相乗効果、多様な人脈、キャリアのリスクヘッジといった多くのメリットを享受できる、これからの時代に合った働き方です。

もちろん、自己管理の負担や確定申告などの注意点もありますが、小さく始めて段階的に拡大していけば、リスクを最小限に抑えながら複業の恩恵を受けることができます。

「一つの会社、一つの仕事」に縛られない自由なキャリアを築きたい方は、ぜひ今日から複業について考え始めてみてはいかがでしょうか。

複業とは?副業との違い・メリット・始め方を徹底解説【2026年最新】