産後パパ育休とは?28日間の使い方・通常の育休との違いと申請

出産直後に育児を分担したいとき、通常の育児休業とは別に使えるのが「産後パパ育休」です。正式名称は出生時育児休業。取得できる期間と給付金の条件は別なので、休む日程、会社への申出、収入の見通しを分けて準備しましょう。
出生後8週間以内に通算28日まで取得できる
産後パパ育休は、原則として子の出生後8週間以内に、通算4週間、つまり28日まで取得できる制度です。土日などの休日も期間に含めて数えます。28日すべてを取る必要はなく、必要な日数を選び、2回まで分割できます。
出産予定日と実際の出生日が異なる場合は、対象期間に特例があります。予定日と出生日の早い日から、遅い日を基準とした出生後8週間の期間までが対象となるため、申請時には両方の日付を会社に伝え、取得可能な終期を確認してください。
父親が使う場面が多い制度ですが、対象は父親だけに限定されません。産後休業をしていない労働者が対象で、養子を育てる場合なども含まれます。日々雇用される人は対象外です。
通常の育休との違い
比較項目 | 産後パパ育休 | 通常の育児休業 |
|---|---|---|
基本の対象期間 | 出生後8週間以内 | 原則として子が1歳になるまで |
取得できる長さ | 通算28日まで | 対象期間内で取得 |
分割 | 2回まで | 原則2回まで |
申出期限 | 原則、開始2週間前 | 原則、開始1か月前 |
通常の育児休業には、条件を満たすと1歳6か月・2歳まで延長できる仕組みがあります。産後パパ育休を取った後に通常の育休を取ることもできるので、出産直後の支援と、その後の育児分担を別々に考えると組み合わせやすくなります。
例えば退院前後に最初の休業を取り、家族の支援が終わる時期に2回目を取る方法があります。分割する場合は、最初の申出の際に2回分をまとめて申し出る必要があります。あとから自由に追加できる前提では日程を組まないようにしましょう。
有期雇用や入社間もない人は何を確認する?
有期雇用でも取得できる場合があります。出生日と出産予定日の遅い方から8週間を経過する日の翌日から6か月を経過する日までに、更新後を含む労働契約が終了することが明らかでないことが要件です。契約書と更新の見通しを確認してください。
また、労使協定がある場合、継続雇用1年未満の人、申出から8週間以内に雇用終了が明らかな人、週の所定労働日数が2日以下の人は対象から除外されることがあります。「非正規だから取れない」と判断せず、自分に適用される契約条件と協定を確認しましょう。
申請は2週間前を基本に、出産前から準備する
会社への申出期限は原則として開始予定日の2週間前です。ただし、一定の措置を講じたうえで労使協定を結んでいる会社では、1か月前までとする場合があります。予定より早く生まれた場合などは、開始日の1週間前までの申出で取得できる特例もあります。
- 就業規則で申出期限、申請書、必要資料、給与の扱いを確認する。
- 出産予定日、希望する休業期間、分割するなら2回分の日程を整理する。
- 担当業務、引継ぎ先、休業中に連絡が必要となる条件を決める。
- 会社に申し出て、出生日や予定が変わったときの連絡方法を確認する。
- 給付金と社会保険料免除について、申請担当と手続きの時期を確認する。
休業中に担うことも具体化しておきます。上の子の送迎、食事の準備、夜間の対応、行政手続きなどを話し合うと、「いつ休むか」が家庭の必要に合いやすくなります。
給付金は67%と追加13%の条件を分ける
休業できることと、雇用保険の給付金を受けられることは別です。出生時育児休業給付金は、原則として休業開始前2年間に被保険者期間が12か月以上あるなどの支給要件を満たす場合に対象となります。基本の計算は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」で、支給日数は最大28日です。上限があり、休業中に支払われた賃金などによって減額・不支給となることがあります。
さらに出生後休業支援給付金の条件を満たすと、最大28日について13%分が加わり、合計80%の給付率になります。本人が対象期間に14日以上の対象となる育休を取ることなどが必要です。配偶者も14日以上取得することが基本要件ですが、配偶者が産後休業中、無業者、自営業者などの場合には例外があります。「必ず両親とも14日必要」「誰でも80%もらえる」とは考えず、配偶者の状況も含めて会社やハローワークに確認しましょう。
会社からの給与が通常どおり支払われる制度とは限らず、給付金の入金も普段の給料日と同じとは限りません。次の入金までの生活費の整理方法を参考に、支出の時期を先に確認しておくと安心です。
休業中の仕事は会社の都合だけでは決められない
産後パパ育休中の就業には、労使協定に加え、労働者からの申出や個別の同意など所定の手続きが必要です。就業できる日数・時間にも休業期間に応じた限度があります。会社が一方的に出勤を命じられる制度ではありません。
副業や勤務を予定する場合も、通常の育休の条件をそのまま当てはめず、出生時育児休業とその給付に関する条件を確認してください。通常の育休中の働き方は、育休中の副業と給付金の確認点で扱っています。
子どもの成長後、病気や予防接種などで仕事を休む場面には別の制度があります。子の看護等休暇も合わせて確認し、出産直後だけでなく復職後の分担まで考えておきましょう。




