初任給の平均はいくら?2025年新規学卒者の学歴別給与と手取り例

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カテゴリ: 転職の不安・課題解決
著者: 与謝秀作
厚生労働省の2025年賃金構造基本統計調査では、新規学卒者の平均賃金は大学卒26万2,300円、高校卒20万7,300円でした。ただし、これは2025年6月の所定内給与額の平均です。4月に初めて振り込まれる給与や、税・社会保険を引いた手取りの平均ではありません。
「初任給はいくらが普通か」を考えるときは、同じ学歴・給与の内訳・調査年で比較しましょう。この記事は2026年10月7日確認の公表資料を使い、学歴別の統計、求人の給与条件、初月支給の確認方法を整理します。
学歴別の平均:2025年の新規学卒者
学歴 | 平均所定内給与額 | 前年比 |
|---|---|---|
高校卒 | 207,300円 | 5.0% |
専門学校卒 | 230,700円 | 3.5% |
高専・短大卒 | 235,500円 | 5.2% |
大学卒 | 262,300円 | 5.6% |
大学院卒 | 299,000円 | 4.0% |
出典は厚生労働省の2025年新規学卒者の結果で、男女計です。調査概況は常用労働者10人以上の民営事業所を集計し、2025年6月の賃金を調べています。大学院卒は修士だけを意味する区分ではありません。また、この平均は各社が2026年の採用で提示する額を調べたものでもありません。
全ての学歴で前年より高くなっていますが、平均の上昇が全ての企業の同率賃上げを意味するわけではありません。職種や勤務地、手当の構成によって個々の金額は変わります。学歴別の差も、学歴だけで給与が決まるという因果関係を示すものではありません。
初任給・所定内給与・総支給・手取りの違い
用語 | 確認すること |
|---|---|
求人に書かれた初任給 | 基本給のみか、手当や固定残業代も含むか |
統計の所定内給与額 | きまって支給する現金給与から超過労働給与を除いた控除前の額 |
給与明細の総支給 | 当月の基本給、手当、残業等。非課税支給が含まれる場合もある |
手取り | 支給から税・保険料・その他控除を引いた金額 |
現行の所定内給与は、毎月支給される手当なども含む指標です。税の課税給与とは別の概念なので、通勤手当の非課税扱いとは分けて見ます。昔の初任給調査の定義を混ぜ、今回の数値を「通勤手当は含まない初回支給額」と説明しないようにします。
求人で「月給26万円」と見つけても、基本給26万円なのか、基本給と固定残業手当を足して26万円なのかでは意味が違います。固定残業時間、超過分の支給、条件付き手当を読み、比較する金額をそろえましょう。
業界・地域・男女で比べるときの注意
業界別の平均を比べるなら、同じ調査年、同じ学歴、新規学卒者という対象をそろえます。一般労働者全体の平均や、昔の初任給調査のランキングと大学卒新卒の金額を並べると、対象の違いを業界差と誤解してしまいます。求人条件を見る場面では、同じ職種・勤務地の現在の募集を確認する方が役立ちます。
男女差も一律ではありません。2025年の専門学校卒では女性23万2,400円、男性22万7,800円と、女性の平均が高い結果です。統計だけで個人の評価や、特定職種での採用事情を断定せず、応募する会社の賃金体系を確認しましょう。
手取り例:26万2,300円なら約21万9,000円という仮定
2025年の大学卒平均26万2,300円を、2026年10月の通常月の給与として受け取る架空モデルです。協会けんぽ東京、40歳未満、扶養なし、一般の事業、全月勤務、通勤手当や会社の追加控除なしとし、前年所得等の条件から住民税0円と仮定します。
項目 | 丸めた概算 |
|---|---|
額面給与 | 262,300円 |
健康保険・厚生年金・支援金・雇用保険等の本人分 | 約38,000円 |
源泉所得税 | 約5,300円 |
住民税(仮定) | 0円 |
手取り | 約219,000円 |
社会保険と所得税を丸めた説明用の概算で、新卒全体の平均手取りを表す数字ではありません。実際は標準報酬月額、保険者、端数処理、本人の控除等で変わります。住民税も前年のアルバイト等に課税所得があれば発生し、「就職1年目は全員0円」ではありません。
2026年分の所得税の控除見直しは原則12月1日施行で、11月までの月次源泉徴収事務は変わりません。この例は月次の概算で、12月の年末調整による精算は含めていません。年間の最終税額と各月の徴収額を分けて考えます。
初めての給与が提示月給より少ない場合
4月入社でも、締め日と支払日の関係で初回は日割りや一部期間の給与になる場合があります。反対に初月に保険料が引かれていなくても、保険料が免除されたという意味ではありません。会社の徴収時期によって翌月に控除される場合などがあるため、次の点を給与担当へ確認します。
- 初回給与が対象とする勤務期間と、満額の月給になる月。
- 基本給・手当・固定残業代の内訳と、日割りの計算方法。
- 社会保険料・雇用保険料・税の控除開始と、翌月以後の扱い。
- 初年度賞与の対象期間・支給条件・算定基礎。
求人の給与条件を比較する実務表
項目 | 確認内容 |
|---|---|
基本給・固定残業代 | 総額だけでなく別々の金額、時間、超過分 |
毎月の手当 | 通勤・住宅・資格などの条件と支給額 |
賞与 | 算定基礎、前年実績、初年度の扱い |
昇給 | 時期、制度、評価による変動 |
勤務地・働き方 | 家賃・通勤費と勤務時間、転勤の有無 |
例えばA社は基本給24万円と固定残業手当2万円、B社は基本給25万円で残業分を別に支給するなら、提示額26万円と25万円だけで優劣を決められません。残業時間、賞与基礎、実際の勤務条件をそろえて確認します。この例の数字は比較方法を示す架空設定です。
年収へ換算するときは初年度を別にする
月額を12倍し、想定賞与を足す計算は通年勤務の想定です。4月入社でその年に9回支給される例なら、まず月額×9に実際の賞与等を加えます。前職やアルバイトの給与が同じ年にあれば、税務上の合算や年末調整の扱いも確認が必要です。統計から初年度の賞与を推定せず、会社の条件を確認しましょう。
平均は希望条件を考える参考です。内定や求人を比較する際は、給与の内訳、初月と通常月、初年度と翌年度を分けて、仕事内容や働き方と合わせて判断してください。




