職務経歴書とは?履歴書との違い・見本・初めての作成手順

職務経歴書は、これまで担当した仕事と、その経験を応募先でどう生かせるかを伝える書類です。履歴書が経歴の概要を示すのに対し、職務経歴書は具体的な業務、役割、工夫を説明します。
初めて作るときは、デザインから考えず、仕事内容を箇条書きにするところから始めましょう。この記事では、基本の構成と完成例、派遣・アルバイト経験の書き方を紹介します。
履歴書と職務経歴書は、何が違う?
比較する点 | 履歴書 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
主な役割 | 基本情報と経歴の概要を伝える | 担当業務と経験・強みを具体的に伝える |
主な内容 | 連絡先、学歴・職歴、資格、志望動機など | 職務要約、業務内容、実績、スキル、自己PRなど |
書き方 | 指定様式や一般的な様式の欄に沿って記入 | 応募先の指定を確認し、経験に合う構成を選ぶ |
分量 | 選んだ様式の範囲にまとめる | A4で1〜2枚程度が一つの目安。指定と経験量を優先 |
職務経歴書に履歴書の職歴欄をそのまま写すだけでは、具体的な仕事内容が伝わりません。同じ会社名や勤務期間を書くことはありますが、「何を担当したか」「どう進めたか」を補います。
基本の構成は五つ
1.見出し・作成日・氏名
書類名を「職務経歴書」とし、日付と氏名を記載します。履歴書と氏名表記や日付の扱いをそろえ、複数ページの場合はページ番号も付けると確認しやすくなります。
2.職務要約
これまでの経験を、数行で説明します。長い自己紹介ではなく、経験した分野、主な担当業務、応募職種に関係する強みを先に伝えます。
3.職務経歴
会社名、勤務期間、雇用形態、部署・役割、担当業務を整理します。応募先が判断できるよう、顧客の種類や仕事の規模なども、公開できる範囲で補います。
4.生かせる経験・スキル・資格
使えるツールは「使えます」だけでなく、操作の範囲を書きます。たとえば「表計算ソフトで基本関数を使った集計」「文書作成ソフトで社内通知を作成」などです。資格は正式名称と取得年月を確認してください。
5.自己PR
強みを一つ選び、具体例と応募先での生かし方をつなげます。「責任感があります」だけで終えず、その強みが表れた仕事の進め方を説明しましょう。
初めて作る人向けの完成例
次は、事務職への応募を想定した架空の例です。会社名、期間、業務、実績は、自分の事実に置き換えてください。
職務経歴書
2026年10月6日 山田 花子
【職務要約】
卸売会社の営業事務として、受発注入力、請求書作成、電話・メール対応を担当してきました。担当者間で確認事項を共有し、処理漏れを防ぐことを意識して業務を進めています。
【職務経歴】
2022年4月〜現在 株式会社○○(卸売業)
雇用形態:正社員/所属:営業部/職種:営業事務
【担当業務】
・受注内容の入力と、納期についての確認・連絡
・請求書の作成、入金確認、関連書類の整理
・営業担当と取引先からの電話・メールへの対応
【工夫・実績】
担当者ごとに異なっていた確認事項をチェックリストにまとめ、引き継ぎ時にも同じ項目を確認できるようにしました。入力後は元資料と照合し、不明点を担当者へ確認してから処理する運用を続けています。
【生かせるスキル】
表計算ソフト:基本関数を用いた集計、一覧の整理
文書作成ソフト:社内通知、手順書の作成
【自己PR】
私の強みは、確認事項を整理し、周囲と共有して仕事を進めることです。業務が重なるときも期限と未確認事項を見える形にし、早めに相談しています。貴社でも、担当者との連携と正確な事務処理に生かしたいと考えています。
実際の応募では、求人票にある担当業務と照らし、関連する経験を先に読めるように調整します。架空の数字を付け足して、成果を大きく見せないでください。
経験を整理して書く5ステップ
- 勤務先、期間、雇用形態、担当業務を時系列で書き出します。
- 求人票で、任される仕事と求められる経験を確認します。
- 関連する業務を選び、担当範囲、工夫、結果を補います。
- 要約と自己PRを作り、A4のページに配置します。
- 履歴書と年月・会社名を照合し、PDFや印刷物で見直します。
売上や処理件数などの数字がわかる場合は、対象期間と自分の担当範囲を添えます。数字がわからなくても、引き継ぎ資料を作った、手順を統一した、不明点を先に確認したなど、実際の行動を具体的に書けます。
時系列・逆時系列・キャリア式の選び方
時系列は古い経験から順に書く方法で、仕事の変化を説明しやすい形式です。逆時系列は直近の経験から書くため、最近の仕事が応募職種に近い人に向いています。キャリア式は職務分野ごとに整理し、複数社で共通する経験をまとめる方法です。
初めてなら、時系列か逆時系列で勤務期間を明確にする構成から始めると整理しやすくなります。キャリア式でも、いつ・どこで働いたかがわかる経歴一覧を添えましょう。応募先の指定があれば、その形式を優先します。
派遣・アルバイトの経験はどう書く?
派遣の経験は、雇用主の派遣元と、実際に担当した仕事を分けて記載します。派遣先名の公開が難しい場合は、守秘義務に配慮し、「製造業の企業にて営業事務」など、業種と担当業務で説明できます。
2023年5月〜2025年3月 株式会社○○に派遣社員として就業
派遣先:製造業の企業/担当:受発注入力、書類作成、電話対応
アルバイトも、応募職種に関連する経験を伝えられます。接客なら、顧客対応、レジ、在庫確認、新人への説明など、実際の担当範囲を書きます。正社員経験がないからといって、仕事の経験がないことにはなりません。
提出前に確認すること
会社名・年月・資格名の誤記、履歴書との不一致、社外に公開できない情報がないかを確認します。文字を小さくして詰め込むより、重複を削り、見出しと余白を使って読みやすくしてください。
紙で提出するときは履歴書のサイズと印刷設定、郵送するときは履歴書の送付状の書き方も参考になります。最後に求人票を見直し、「この仕事で生かせる経験」が冒頭から伝わるかを確認しましょう。




