産休はいつから?産前6週間・産後8週間の数え方と申請の準備

産休は、出産前の「産前休業」と出産後の「産後休業」を合わせた呼び方です。産前休業は原則として出産予定日の6週間前、多胎妊娠なら14週間前から請求できます。産後休業は実際に出産した日の翌日から8週間です。予定日と実際の出生日を分けると、開始日や終了日を確認しやすくなります。
産前休業は申請、産後休業は原則として就業禁止
区分 | 基本の期間 | 取得・就業の扱い |
|---|---|---|
産前休業・単胎妊娠 | 出産予定日を含む42日間から | 本人が請求した場合、会社は就業させられない |
産前休業・多胎妊娠 | 出産予定日を含む98日間から | 本人が請求した場合、会社は就業させられない |
産後休業 | 出産翌日から56日間 | 原則として就業させられない |
産前と産後では、本人の請求の位置づけが異なります。産前休業は6週間前から必ず全日数を休む義務ではありません。一方、産後は本人が働きたいと考えても、最初の6週間は就業できません。6週間を経過した後に限り、本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務に就く例外があります。会社の人手不足だけで早期復帰を決められるわけではありません。
開始日は「予定日から42日を引く」だけでは1日ずれる
出産予定日を産前休業の1日に含めるため、単胎妊娠の開始日は、予定日から41日前として計算します。多胎妊娠なら97日前です。土日・祝日も含む暦日で数えます。
例えば出産予定日が2026年12月15日なら、次のようになります。
条件 | 産前休業を請求できる開始日 |
|---|---|
単胎妊娠 | 2026年11月4日 |
多胎妊娠 | 2026年9月9日 |
予定日どおり12月15日に出産した場合、出産当日は産前休業に含め、産後休業は12月16日〜2027年2月9日の56日間です。表計算やカレンダーで日付を出す場合も、予定日・出生日を含める側を取り違えないようにしてください。
帝王切開の手術予定日が決まっている場合も、単純にその日を基準へ置き換えるとは限りません。産前休業は自然の出産予定日を基準とするため、医師が示した予定日と手術日を区別して会社に確認します。
予定より早い・遅い出産ではどう変わる?
実際の出産が早ければ、産前休業は実際の出産日で終わり、その翌日から産後休業が始まります。使わなかった産前の日数を産後へ足す仕組みではありません。
出産が遅れた場合は、予定日から実際の出産当日までの期間も産前休業になります。その分だけ産後休業が短くなることはなく、産後は実際の出産翌日から8週間です。
例えば予定日が12月15日、実際の出産日が12月20日なら、産後休業は12月21日〜2027年2月14日となります。会社には出産後に実際の出生日を連絡し、休業終了日や関連手続きの変更を確認してください。
正社員以外や入社直後でも対象になる
労働基準法上の産前産後休業は、正社員だけでなく、パート・アルバイト、契約社員、派遣社員などの女性労働者が対象です。通常の育児休業で確認する勤続期間や労使協定による除外の話を、そのまま産休に当てはめないようにします。
派遣社員の場合は、雇用主である派遣元に休業を申し出て、派遣先との業務調整の窓口も確認します。有期契約の契約満了と休業の取得は別の確認事項なので、契約更新の見込みも早めに相談しましょう。
また、妊娠4か月以上の流産・死産には、人工妊娠中絶を含め、産後休業の対象となる場合があります。必要な手続きは医療機関や会社の担当窓口へ確認してください。
申請と引継ぎで先に決めておくこと
- 出産予定日、単胎・多胎の別、希望する休業開始日を整理する。
- 就業規則で申請書、提出先、確認資料、社内の申請期限を確認する。
- 業務の引継ぎ先と、休業開始までの作業を調整する。
- 出産後の連絡方法と、実際の出生日に応じた変更手続きを確認する。
- 産休後に復職するか、育児休業を申請するかを別に相談する。
法律上の開始可能日、最後に実際に働く日、年休などで休み始める日が異なる場合もあります。予定表では別々に記録し、「産休の前に年休を使う期間」まで産前休業として混ぜないようにしましょう。
体調などの事情で産前6週間より前に仕事の調整が必要な場合は、年休や会社の制度、医師等の指導に基づく母性健康管理措置などを確認します。法定の産前休業がまだ始まらないことだけで、相談を先送りする必要はありません。
給料と給付金は休業の権利と分けて確認する
産休が取れることと、会社から通常どおり給与が支払われることは別です。給与の有無は会社の規程を確認します。健康保険の被保険者で、出産のため休み給与を受けられない場合などには、要件を満たすと出産手当金の対象になります。支払われた給与がある場合の調整もあり、すべての人に自動的に同じ額が出るものではありません。
健康保険・厚生年金の保険料免除も、対象となる加入者について会社が届出を行う手続きがあります。出産手当金、保険料免除、育児休業給付は申請先や条件が異なるため、人事に手続きの担当と時期を確認しましょう。
パートナーの休業は産後パパ育休の期間と申請、復職後に子どもの病気などで休む制度は子の看護等休暇で確認できます。産休の開始日を基準に、家庭の分担とその後の働き方まで日程をつなげておくと準備が進めやすくなります。
出典:厚生労働省・産前産後休業の期間と取得 / 厚生労働省・対象者と就業の制限 / 厚生労働省・帝王切開と産前休業の基準日 / 協会けんぽ・出産手当金 / 日本年金機構・産前産後休業の保険料免除手続き




