CMO着任90日でやること|最初の四半期で押さえる12の意思決定

マーケティングの責任者に就いた直後は、何から手をつけるかで迷います。新しい施策を始めたくなりますが、その前に決めるべきことがあります。この記事では、着任から90日で押さえる12の意思決定を、時期ごとに整理します。
区切りに意味があるのは、予算と目標が四半期で回っているからです。
最初の四半期を現状把握だけで終えると、次の予算編成に自分の判断を反映できません。前任が組んだ予算でもう一年進むことになります。
逆に、着任直後に大きく動かすのも危険です。何がうまくいっているのか分からないうちに、効いているものを止めてしまうことがあります。
この期間は、決めることより知ることが中心になります。
最初の一週間で着手してください。現在動いているすべての施策を並べ、それぞれの使用額と成果を揃えます。
これをやらないと、すべての判断が伝聞になります。作業量は多いですが、ここを飛ばすと後の全工程が推測になります。
順番があります。まず営業部門、次に経営、最後に自部門です。
営業には「マーケティングに何を期待しているか」を聞きます。ここで出てくる不満は、後の判断の材料になります。
自部門を後にするのは、先に聞くと現場の見方に引っ張られるからです。
これを決めておかないと、いつまでも前任の設計で回ることになります。
目安は、現行の四半期が終わるまでです。その間は変えないと宣言しておくと、現場も落ち着いて引き継ぎができます。
一覧を作ると、明らかに惰性で続いているものが見つかります。
一つだけ止めてください。大きく変える必要はありませんが、止める判断ができる人が来たと伝わることに意味があります。
現状が見えたあと、方向を決める期間です。
獲得数を追うのか、単価を上げるのか、新しい層を開くのか。
これが決まらないと、以降の判断がすべて浮きます。予算配分も人の配置も、目標が決まってからの話です。
期中なら、動かせる範囲は限られます。年間契約や押さえ済みの枠はすぐには動きません。
この段階では、今動かせる分と、次期の編成で変える分を分けてください。後者が多いのは自然です。
人を増やす判断は時間がかかるため、この時期に動き出す必要があります。
実行する人が足りないのか、判断できる人が足りないのかで、採るべき人が違います。現場からは常に前者の要望が上がりますが、両方足りないなら後者からです。
判断を伴う工程が外に出ていないかを確認してください。
代理店が予算配分を提案している状態は、実質的に判断を委ねています。ここは引き取る必要があります。
決めたことを回る状態にする期間です。
見る指標を絞ってください。一つの表に並べるのは5つまでが目安です。
判断基準は、その数字が悪かったら何かを変えるかです。見ているだけで行動が変わらない数字は、参考情報に回します。
未達が見つかってから対応を考え始めると、会議が長引きます。
未達の幅ごとに対応を決めておいてください。目標の9割以上なら経過観察、5〜9割なら担当が対策を持ち帰る、5割未満ならその場で施策の変更を検討する。
施策の進捗を並べても、他の役員には判断できません。
報告の形式をこの時期に固めておくと、以降の説明が楽になります。使った金額と、それが何になったかを対にして並べる形です。
成果を報告するには早すぎます。施策を変えてから数字に出るまでには、さらに数ヶ月かかります。
報告すべきは、何を把握し、何を決め、何を残したかです。とくに、この先の判断の基準を提示すると、経営側も後の評価がしやすくなります。
90日の間に手を出さないほうがよいこともあります。
いずれも、判断の材料が揃ってからで遅くありません。
数字の改善を約束すると、短期で出やすい施策に寄ってしまいます。代わりに、いつまでに何を決めるかを提示してください。判断のスケジュールなら、着任直後でも約束できます。
引き継ぎがない分、一覧作りに時間がかかります。契約書と請求書から逆引きするのが確実です。支払っている先を並べれば、何が動いているかは見えてきます。
最初の30日は決めないと宣言しておくと、探り合いが減ります。いつから変えるのかが見えていれば、現場も準備できます。何も言わずにいきなり変えるのが、最も抵抗を生みます。
12のうち、最低限なのは1・5・9・10の4つです。現状を把握し、目標を置き、見るものを決め、未達時の手順を決める。これだけでも、判断が回る状態にはなります。
90日のうち、最初の一覧作りに何日かけるかで後の進みが変わります。施策ごとの使用額と成果が別の場所にあると、ここで二週間消えます。
Xtrategyでは、施策のスケジュールと予算・KPIを同一画面で管理できます。現状が一枚で見える状態になっていれば、着任直後から判断に入れます。
着任直後に最も効くのは、新しい施策ではなく現状の一覧化です。まずは動いている施策と、それぞれの金額を並べてみてください。それだけで、最初に止めるべきものが見つかります。