コンテンツカレンダーの作り方|公開予定・レビュー・更新を管理する記入例

公開日:
最終更新日:
カテゴリ: コンテンツマーケティング, マーケティング戦略
著者: 与謝秀作
コンテンツカレンダーは、ブログ、メール、SNSなどの制作物について、何を誰に届け、誰が作り、いつ確認して公開するかを管理する表です。公開日だけを並べると、レビューの集中や素材不足が見えません。一つのコンテンツに一つのIDを付け、制作から公開後の見直しまで追えるようにしましょう。
以下には、そのままコピーできる台帳と状態定義の表を載せています。週番号、本数、工数は架空の説明例です。特定の公開頻度や記事数で成果が出るという意味ではありません。自社の制作・確認の体制に合わせて書き換えてください。
コンテンツカレンダーと施策カレンダーの違い
マーケティングカレンダーは、説明会、広告、メールなど施策全体の期間や重なりを見ます。コンテンツカレンダーは、その中で使う記事や原稿を一つずつ追うものです。同じ施策で告知記事と案内メールを作るなら、施策IDは同じでも制作物のIDは分けます。
管理の対象 | 1行の単位 | 主な判断 | つなぐID |
|---|---|---|---|
施策カレンダー | 説明会やキャンペーン | 実施時期・予算・担当の重なり | M-01など施策ID |
コンテンツカレンダー | 記事・メール原稿・投稿 | 制作、レビュー、公開、更新 | C-01など制作物ID |
制作工程の台帳 | 制作物の工程/次アクション | 待ち・差し戻し・担当 | 制作物IDと作業ID |
施策の配置はマーケティングカレンダーへ、工程の細かな待ちは制作進行管理へ分けると、同じ情報の転記を減らせます。内容、予定、確認記録の正本を決めて、カレンダーから参照してください。
Asanaのコンテンツカレンダーの説明も、制作と公開を結び付けて整理する用途を扱っています。表の形を真似るだけでなく、自分たちがいつ何を決めるために使うかを先にそろえましょう。
一つのコンテンツに持たせる項目を決める
基本項目は、ID、対象読者と課題、制作物の役割、タイトル案、チャネル、執筆担当、レビュー担当と期限、公開予定、状態、参照先です。公開後は実際の公開日とURLを追加します。原稿の所在地と公開URLは違う情報なので、同じ欄を上書きせず分けて持たせてください。
項目 | 書く内容 | 記入例 | 間違えやすい点 |
|---|---|---|---|
読者/課題 | 判断したいことや困りごと | 説明会が自社に合うか判断したい | 「全員」のままにしない |
役割 | 何を伝え次に何をしてもらうか | 内容・対象・日時を説明 | 題名と役割を同一視しない |
レビュー | 確認者・範囲・期限 | 商品担当が事実確認、W2金曜まで | 確認者だけ書いて待たない |
公開予定/実日 | 計画と実績を別記 | W3火曜予定、実日を追記 | 予定日を実績で消さない |
参照先/URL | 原稿版と公開先 | 原稿v2、公開後の実URL | 承認した版を特定する |
外注の依頼で、背景や対象、制約が毎回伝わらないなら、制作開始前のオリエンシートとつなぎます。すべての説明をカレンダーのセルへ詰め込むより、制作物IDから依頼内容へたどれるほうが更新しやすくなります。
制作容量から公開予定を組む
公開したい本数から逆算するだけでは、確認や更新が後回しになりがちです。まず、執筆、編集、レビュー、画像、公開設定に使える枠を、定常業務や休暇を除いて見積もります。外部の待ち時間は実作業工数と分け、公開日までに必要な経過期間として扱ってください。
架空例として、月40人時の制作枠から既存記事の更新8人時を引くと、新規制作は32人時です。1本8人時で、執筆からレビュー、公開準備まで同じ範囲を含むなら、32÷8=4本が試算上限になります。修正や急な依頼の枠が別に必要なら、最初から4本すべてを確約しません。
制作枠の架空例 | 人時 | 計算上の扱い |
|---|---|---|
月の確保済み制作枠 | 40 | 定常業務と休暇を除いた枠 |
既存記事の更新 | 8 | 先に確保 |
新規向けの残り | 32 | 40−8 |
新規1本の見積り | 8 | 執筆・確認・公開準備を含む |
試算本数 | 4本 | 32÷8。保証や推奨頻度ではない |
担当別にも照合します。編集者に時間があっても、商品担当のレビューが月2本分しか取れなければ、その制約を先に調整します。記事数だけで仕事量を比べず、調査の必要性、図表、確認範囲、既存原稿の状態を見て見積りを変えてください。
ブログ・メール・SNSの記入例を作る
次の例では一つの説明会に向けてブログ・メール・SNSを使います。ブログは内容を詳しく説明し、メールは既存顧客が参加を判断できるようにし、SNSは案内ページへの入口を作ります。チャネルが違うからといって同じ文をそのまま載せず、読者が既に知っていることと次の行動を変えます。
ID | 読者の課題/役割 | 制作物 | 担当 | レビュー/期限 | 公開予定 | 状態/参照先 |
|---|---|---|---|---|---|---|
C-01 | 説明会の対象と内容を知る | ブログの告知記事 | 編集A | 責任者B/W2金曜 | W3火曜 | レビュー待ち/原稿v2 |
C-02 | 参加可否を判断する | 既存顧客向け案内メール | 運用C | 責任者B/W3月曜 | W3水曜 | 執筆中/配信原稿 |
C-03 | 詳しい案内ページへ進む | SNSの告知投稿 | 運用C | 編集A/W3月曜 | W3火曜 | 未着手/投稿案 |
C-02とC-03がC-01へ誘導するなら、実URL、公開時刻、案内内容の一致を確認します。ブログを延期したときはメールと投稿の予定も見直してください。依存があるのに別の担当の表だけで変更すると、予定通り送った案内のリンク先が用意されていない、といった不整合が起こります。
レビュー・公開・変更のルールをそろえる
状態は、誰が何をすれば次へ進むかが分かるように定義します。レビュー待ちの間も執筆担当は作品の文脈を持ちますが、次の行動をするのはレビュー担当です。「担当」を一人だけにして毎回書き換えるより、制作担当と次アクション担当を分けると待ちを説明できます。
状態 | 次へ進む条件 | 次の担当 | 残す記録 |
|---|---|---|---|
執筆中 | 原稿・必要出典・自己確認がそろう | 執筆者 | 提出版と日時 |
レビュー待ち | 必要なレビュー結果を受け、必須指摘への対応と必要な承認を終える | レビュー担当 | 依頼と回答、差し戻し |
公開可能 | 必要な事実/表記/権利確認が完了 | 公開担当 | 承認版と予定 |
公開済み | 実URLと公開日時を確認 | 管理担当 | URL、実日、次の確認理由 |
差し戻しは実際に必要な工程へ戻し、理由と対象版を残します。公開日を守るために未確認の状態を「公開可能」にするのは避けましょう。公開を延期するか、範囲を変えるか、支援を入れるかを責任者が判断します。
Google Sheetsの条件付き書式で期限や状態を色分けできますが、色は行動の代わりにはなりません。条件付き通知はアカウント等の利用条件があり、セル変更の通知と、日時が来たら届く期日リマインダーは区別します。更新担当と確認する場面も決めてください。
公開後の数値と更新予定を同じIDで残す
公開済みの行は消さず、同じIDへ観測条件と更新理由を追記します。検索で見つけてもらう記事、開催案内、メールでは、役割に合う観測項目が異なります。日付や商品条件の変更を直す仕事と、検索流入を見て内容を見直す仕事も分けましょう。
ID/対象 | 観測期間 | 観測する情報 | 条件/注意 | 次の更新理由 |
|---|---|---|---|---|
C-01/記事URL | 同じ30日間 | 検索表示・クリック、自然検索入口 | 期間、言語、検索条件をそろえる | 開催情報・読者の質問の変化 |
C-02/配信 | 配信ごと | 到達・クリックなど | 対象人数と指標定義を残す | 案内内容や対象条件を更新 |
C-03/投稿 | 同じ観測窓 | 表示・リンクへの反応 | 配信条件の差を確認 | 入口と案内先の整合を確認 |
実績がない場合は、ゼロを確認したのか、データをまだ得ていないのかを分けて記録します。更新は「全記事を半年ごと」のように固定せず、情報の変わりやすさと読者への影響から見直し日を設定します。毎月は見積りと実工数、承認待ち、公開日の変更理由を振り返り、次の制作枠を調整してください。




