休職手当はもらえる?傷病手当金の条件・金額・申請方法を解説

公開日:
最終更新日:
カテゴリ: 働き方, 転職の不安・課題解決
著者: 与謝秀作

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著者: 与謝秀作
休職中の生活を支える主なお金は、健康保険から支給される傷病手当金です。支給額はおおむね日額の3分の2相当、支給期間は支給開始日から通算1年6か月が限度とされています。
この記事では、休職中に受け取れる公的給付と会社独自の手当について、条件・金額・申請方法を整理します。休職制度そのものは休職とは?期間・給与・手続き・転職への影響をご覧ください。
検索でよく使われる言葉ですが、法律上「休職手当」という名称の給付は存在しません。実態としては次の2つに分かれます。
つまり、休職中の収入を支えるのは基本的に傷病手当金だと考えてください。会社からの給与の扱いは別の話になります。
次の4つをすべて満たす必要があります。
ここでつまずく人が多いので注意してください。休んだ日が飛び飛びであっては待期期間は完成しません。例えば月・火で休んで水に出勤し、木からまた休むという形だと、その時点ではまだ支給対象になりません。
支給開始日以前の継続した12か月間の標準報酬月額を平均し、1日あたりの額を出してから、その3分の2相当額が1日あたりの支給額になります。手取りの3分の2ではなく、社会保険上の標準報酬月額が基礎になる点に注意してください。
加入期間が12か月に満たない場合は別の計算ルールが適用されます。入社から間もない時期に休職に入る場合は、見込み額が想定と違うことがあるため、事前に確認しておくと安心です。
ここは法改正で扱いが変わった部分です。かつては支給開始日から1年6か月を過ぎると、途中で復職していた期間があってもそこで終了とされていました。現在は実際に支給を受けた期間を通算して上限1年6か月という扱いになっています。
この変更により、一度復職して再び休職するケースでも、出勤していた期間はカウントされずに残ります。焦って無理な復職をすると、かえって回復が遠のくこともあるため、このルールは知っておく価値があります。
申請書には本人・医師・事業主の3つの記入欄があります。
三者の記入が必要なため、申請から入金までには相応の時間がかかります。休職開始から初回入金までの空白を見込んでおくことが実務上最も重要です。1か月ごとに申請する人が多いですが、まとめて申請することもできます。
要件や様式の詳細は、加入する健康保険の一次情報で確認してください。協会けんぽの場合は「病気やケガで会社を休んだとき」(全国健康保険協会)が該当します。健康保険組合の場合は、組合独自の付加給付があることもあるため、そちらの規約を確認してください。
会社によっては、傷病手当金に上乗せする形で独自の手当を設けていることがあります。共済会の給付や、団体保険の契約があるケースもあります。これらは自動的に支給されるとは限らず、本人からの申請が必要な場合が多いので、休職の面談時に人事に確認しておくと取りこぼしを防げます。
雇用形態ではなく、勤務先の健康保険の被保険者であるかどうかで決まります。加入していれば対象です。一方、国民健康保険には原則として傷病手当金の制度がないため、自営業の方などは対象外となります。
病名ではなく、業務外の傷病により労務不能であるかどうかで判断されます。主治医が療養の必要と労務不能を認めていれば、対象になり得ます。
同時には受け取れません。傷病手当金は「働けない」ことを前提とし、失業給付は「すぐに働ける」ことを前提とするためです。退職後すぐに働けない場合は、失業給付の受給期間を延長する手続きがあるため、ハローワークに確認してください。
退職日までの被保険者期間など一定の要件を満たせば、継続して受給できる場合があります。ただし退職日に出勤してしまうと要件を満たさなくなるなど、細かい条件で結論が変わります。退職を決める前に必ず健康保険に確認してください。
休職中の収入を支えるのは、会社の手当ではなく健康保険の傷病手当金です。支給額は標準報酬月額を基礎とした日額の3分の2相当、支給期間は通算1年6か月。連続3日の待期期間と、申請から入金までの空白の2点を見込んでおくことが、休職初期の資金計画の鍵になります。
休職中の転職を考え始めた場合の進め方は休職中の転職活動|進め方・告知タイミング・リスクをご覧ください。
※本記事は一般的な制度の考え方を整理したものです。支給要件や額は加入する健康保険や個別の事情によって異なり、法改正による変更もあります。具体的な手続きは一次情報をご確認のうえ、健康保険の窓口や社会保険労務士等の専門家にご相談ください。