休職とは?期間・給与・手続き・転職への影響をわかりやすく解説

公開日:
最終更新日:
カテゴリ: 働き方, 転職の不安・課題解決
著者: 与謝秀作

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著者: 与謝秀作
休職とは、病気やケガなどの事情で働けなくなったときに、在籍を続けたまま一定期間の労働義務を免除される制度です。退職とは違い雇用関係は続きますが、法律で義務づけられた制度ではなく、期間も給与も会社の就業規則次第で大きく変わります。
この記事では、休職の全体像を、期間・お金・手続き・復職・転職への影響の順に整理します。制度を一度で把握したい方に向けた内容です。
最初に押さえておきたいのは、休職を制度として置くことを会社に義務づける法律はないという点です。産休や育休が法定の制度であるのとは根本的に違います。したがって、休職できるか、何か月休めるか、その間給与が出るかは、すべて勤務先の就業規則で決まります。
だからこそ、ネットで見つけた一般論をそのまま自分に当てはめるのは危険です。最初にやるべきは、自社の就業規則の「休職」の章を読むことです。就業規則は従業員がいつでも見られる状態にしておくことが法上求められているため、閲覧を申し出て断られることはありません。
法定の上限はなく、会社の規定次第です。実務では、勤続年数に応じて段階的に上限を定めている会社が多く、数か月から1年程度に収まるケースが一般的です。大企業ほど長めに設定される傾向があります。
注意したいのは、多くの就業規則で休職期間が満了しても復職できない場合は退職または解雇とする、と定められている点です。つまり休職期間の長さは、実質的に「在籍を維持できるタイムリミット」でもあります。ここを知らないまま療養を続けて、期限間際に慌てる人は少なくありません。
労働を提供していない以上、会社には給与の支払い義務がないのが原則です。有給でする会社もありますが、多くは無給です。その代わりに健康保険から支給されるのが傷病手当金です。
業務外の病気・ケガで仕事を休み、事業主から十分な報酬を受けられない場合に支給されます。連続する3日間の待期期間を経た後、4日目以降が対象です。支給額は直近の標準報酬月額をもとに計算され、おおむね日額の3分の2相当です。支給期間は通算1年6か月が限度とされています。
要件や計算方法の詳細は、加入する健康保険の一次情報で確認してください。協会けんぽの場合は「病気やケガで会社を休んだとき」(全国健康保険協会)が該当します。勤務先が健康保険組合に加入している場合は、組合独自の上乗せ給付があることもあるため、そちらの規約を確認してください。
見落とされがちですが、休職中も健康保険・厚生年金の被保険者であることに変わりはなく、保険料は無給でも発生し続けます。産休・育休には保険料の免除制度がありますが、傷病による休職に同じ免除はありません。ここを混同している人が非常に多いので注意してください。
給与から天引きできないため、本人負担分を会社に振り込むなどの対応が必要になります。毎月の支払額と方法を、休職に入る前に人事に確認しておくと安心です。
このうち3番の「上限日を書面で確認」が最も重要です。いつまでに復職する必要があるのかが分かっていないと、療養の計画も、その先のキャリアの判断も立てられません。
一般的には、主治医の復職可能の診断書を提出し、会社との面談を経て、短時間勤務などの慣らし勤務を経て完全復帰という流れです。ここで誤解されやすいのは、主治医の診断書だけで復職が確定するわけではないという点です。主治医は日常生活が送れるかを見ており、実際の業務に耐えられるかの判断は、産業医の意見を踏まえて会社が行います。三者の役割が違うことを押さえておくと、進め方を誤りにくくなります。
休職を経ても元の職場に戻るイメージが持てない場合、転職が選択肢に入ってきます。ただし、療養中に判断を急ぐのは危険です。体調が戻っていない時期の自己評価は実態より低くなりがちで、本来なら選べる選択肢を自ら狭めてしまうことがあります。
まずは休職期間の上限と傷病手当金の残期間を把握し、いつまでに何を決める必要があるのかを整理するところからです。具体的な進め方や告知のタイミングは休職中の転職活動|進め方・告知タイミング・リスクで解説しています。未経験分野も含めて進路を広く考えたい場合はキャリアチェンジ成功の秘訣もあわせてご覧ください。
休職の事実自体が自動的に通知される仕組みはありません。ただし在籍期間は履歴に表れますし、傷病手当金を受給中の場合は手続き上分かることもあります。伝えるかどうかの判断は上記の記事で整理しています。
退職日までの被保険者期間など一定の要件を満たせば、退職後も継続して受給できる場合があります。ただし要件は細かく、退職日の勤務状況で結論が変わることもあります。退職を決める前に、必ず加入する健康保険に確認してください。
休職は労働義務が免除されている状態なので、その期間中に有給を充てることはできないのが一般的です。そのため、休職に入る前に残っている有給を使うかどうかは、事前に検討すべきポイントです。
休職は法定制度ではないため、就業規則に制度がなければ請求する根拠がありません。ただし制度があり、要件を満たしているのに断られた場合は話が別です。規定の該当箇所を確認し、労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談してください。
休職は法定制度ではなく、期間も給与も会社の規定で決まります。一方で、傷病手当金は公的な制度であり、社会保険料の負担は無給でも続きます。この「会社のルール」と「公的なルール」を分けて把握することが、休職を理解する最短距離です。
※本記事は一般的な制度の考え方を整理したものです。制度の内容は勤務先の就業規則や加入する健康保険によって異なり、法改正による変更もあります。具体的な手続きは、一次情報とあわせて、人事担当者や社会保険労務士等の専門家にご確認ください。



本採用見送りは法的には解雇にあたり、会社が自由に決められるものではありません。告げられたときに確認すべき4つのこと、退職届を求められた場合のリスク、納得できない場合の進め方、そもそも防ぐための選択肢を解説します。