仕事で疲れが取れないとき|休息・受診・業務調整の考え方

公開日:
最終更新日:
カテゴリ: 働き方, 転職の不安・課題解決
仕事の疲れが取れないときは、休息の時間を確保するとともに、睡眠の状態と仕事の負荷を見直します。疲れが長引く、休んでも改善しない、生活や安全な勤務に支障がある場合は、自己流の回復法を続けるだけでなく医療機関へ相談してください。「最低5連休で回復する」「3日目から必ず良くなる」という共通の回復日程はありません。
原因は睡眠不足だけとは限らず、この記事で病気の有無を判定することもできません。いま疲れを感じている人が、相談に持っていく情報と職場で変更したい条件を整理するためのガイドです。
疲労を我慢する前に、勤務の安全を確認する
強い眠気や集中しづらさがあるときは、運転、機械操作、高所作業などを安全に続けられるかを担当者に相談します。休憩を取り、作業を代わってもらう、勤務を終えるなど、その場の対応を一緒に決めましょう。急な強い胸の痛みや呼吸の苦しさなど緊急の状態では、記録や仕事の調整より救急対応が優先です。日本の緊急通報は消防庁の119番案内を参照してください。
「この残業時間未満なら安全」という線引きで体調を判断しないでください。法令や職場管理のための時間の基準と、本人が安全に働けるかは別の問題です。残業が少なくても、夜勤、通勤、家事・介護、不眠などで休息が足りない場合があります。
睡眠は長さと「休めた感じ」の両方を見る
厚生労働省の睡眠ガイド2023は、成人について個人差を踏まえ、6時間以上を目安に必要な睡眠を確保することと、睡眠による休養感を重視しています。6時間眠れば誰にでも十分という意味ではありません。年齢、勤務の時間帯、体調に合わせた検討が必要です。厚生労働省:睡眠対策・睡眠ガイド2023と睡眠ガイド2023の英語版。
ベッドにいた時間と実際に眠れた時間も分けて考えます。寝付くまで長い、夜中に何度も目が覚める、朝に休めた感じがない、日中の強い眠気がある、といった状態は、時間だけでは伝わりません。勤務が不規則な人は「毎日同じ時刻」を無理に当てはめるより、シフトと睡眠の関係を記録して相談します。
7日間の睡眠・疲労・勤務記録シート
次の表は、1週間を目安に使う記録シートです。相談に行くまで7日待つ必要はありません。記録が負担なら、起床時の様子と勤務時間だけでも構いません。疲労の表現は自分で分かる言葉を使い、合計点から診断をしないようにします。
日 | 就寝・起床/眠れた時間 | 起床時・日中の様子 | 勤務・休憩・通勤 | 家事等の負荷・メモ |
|---|---|---|---|---|
1日目 | __時〜__時/約__時間 | ____ | ____ | ____ |
2日目 | __時〜__時/約__時間 | ____ | ____ | ____ |
3日目 | __時〜__時/約__時間 | ____ | ____ | ____ |
4日目 | __時〜__時/約__時間 | ____ | ____ | ____ |
5日目 | __時〜__時/約__時間 | ____ | ____ | ____ |
6日目 | __時〜__時/約__時間 | ____ | ____ | ____ |
7日目 | __時〜__時/約__時間 | ____ | ____ | ____ |
架空の記入例:月曜/0:30に就寝、6:30に起床、途中で目が覚めて睡眠は約5時間/朝から重く、午後に強い眠気/勤務9:00〜19:00、休憩45分、片道通勤50分/帰宅後に介護の対応。これは症状の程度を判定する例ではなく、「休む時間がどこで減っているか」を伝える例です。服薬や持病に関係することは医療機関で相談し、自己判断で薬を増減しないでください。
休み方を増やす前に、休みを削る要因を減らす
見直す場面 | 試せる変更の例 | 確認すること |
|---|---|---|
終業後も仕事が続く | 連絡を確認する時間と緊急対応の担当を職場で決める | 自分だけで対応する前提を変えられるか |
休憩が取れない | 交代要員、作業順、休憩の時間帯を調整する | 実際に休憩できる運用になっているか |
帰宅後に予定が詰まる | 家事や用事を一時的に減らし、周囲に分担を頼む | 休息を予定の空き時間任せにしない |
寝る前に眠気を妨げる習慣がある | 就寝前の画面、カフェイン、飲酒の習慣を見直す | 自分の睡眠への影響を記録する |
休みを取っても仕事が心配 | 休暇中の問い合わせ先と引継ぎ事項を整理する | 休みの間も通常業務を求められていないか |
睡眠環境や生活習慣の見直しは、睡眠ガイドの助言を参考に、自分が取り組める範囲から始めます。寝酒や強い刺激で眠気を押さえ込むことを回復の手段にしないようにします。休みの日に活動を詰め込む必要もありません。休息の効果を、旅行や趣味を何個こなしたかで評価しないでください。
職場に伝える材料を整理する
「疲れました」だけでは変える条件が共有されにくいことがあります。担当業務、勤務時間、休憩、通勤、特に負荷が大きい時間帯を整理し、調整したい点を一つか二つ選びます。全員分の人員計画を自分で解決してから相談する必要はありません。
相談材料 | 架空の整理例 |
|---|---|
現在の負荷 | 月末の確認作業と通常の電話対応が同じ時間帯に集中 |
勤務への影響 | 確認が終業後にずれ、休憩も短くなる |
希望する調整 | 月末3日間の電話対応を交代し、確認作業の時間を確保 |
合意したいこと | 担当者、対象期間、変更後に状況を確認する日 |
ここ1週間、終業後の作業が続き、睡眠と日中の集中に影響が出ています。勤務記録をもとに、月末の電話対応の交代と確認作業の時間確保を相談したいです。変更できる範囲を決め、○日に状況を確認させてください。
これは架空の例文です。医療機関で勤務上の配慮を相談している場合は、人事や産業医につなぐ方法も確認します。仕事内容の変更が必要なのか、勤務を休む必要があるのかは、記録だけで決めずに相談しましょう。
受診や専門相談を先送りにしない
疲れが長引く、眠れない状態が続く、日中の眠気が強い、食事や家事などの日常生活に支障があるときは、医療機関に相談します。いびきや睡眠中の様子を家族から指摘された場合も、その情報を持っていくと説明しやすくなります。受診時は「いつから」「どう変化したか」「仕事と生活への影響」を伝え、原因を自分で一つに決めつけないでください。
会社の産業医・保健師や、厚生労働省 こころの耳:相談窓口案内の相談先も利用できます。相談窓口では職場に話しづらいことを整理できる場合がありますが、診断や治療をすべて受けられるとは限らないため、必要に応じて医療機関につなぎます。
休暇・休職・働き方の変更を検討する
休暇の日数を一律に決めるより、休息の目的、体調の見通し、職場に戻った後の負荷を確認します。長期の療養が必要になった場合は、会社の休職制度、給与、社会保険、提出書類を人事へ確認してください。傷病手当金には所定の条件があり、休職しただけで支給が決まるものではありません。協会けんぽ:傷病手当金の要件・支給額。
休んだ後も同じ負荷に戻るなら、担当、勤務時間、シフト、通勤などの変更を併せて考えます。転職を検討するときも、会社名より「疲れを増やしていた条件を次の職場でどう確認するか」が役立ちます。体調が整わない段階で面接や体験就労の予定を増やす前には、主治医に相談してください。
関連するガイド
出典・確認先
制度の公開情報は2026年10月5日に確認。個別の条件は各案内・窓口で確認してください。




